contents

TourDiary -2006-

パリレジデンス&公演日誌「フェスティバルONE dot ZERO」

2006年2月15日ダイアリー画像

横浜でのBankARTパフォーマンスを終える。何十年振りかで久し振りに会う劇団四季から落語家に転職した友人の三遊亭亜郎、今は立派にダンサーとして活躍中の元生徒シュクジュン、ジュナ、トウコ、東京クラウディアの面々と三谷さん、松山からたまたま出て来ていたヤミ?のメンバー2人、京都で同じミュージカル劇団に所属していた、今は5児の母となるまなみ、そして桜井さん、東京での新しい企画を立ち上げているねぎさわさんを筆頭とした面々、RYOJUN、北原さん、 札幌からたまたま出て来ていたコンカリーニョの高橋さんなどなどと出会えた。皆顔を出してくれて本当にありがとう。


16日

黒さん(音)森田さん(照明)とで横浜界隈を散策。
チェックアウト後岡崎さんのいるBankART1929に顔を出す、コルビジェの椅子とかが無造作におかれたヨーロッパ調の素敵な空間であった。それから赤レンガ、中華街、吉本おもしろ水族館などに行く。
私にとっては1年間のレジャーを楽しんだというぐらいの休日だった。


17日

ダンスオフィースドゥワンのテクニカルリハーサルの為、びわこホールへ。去年に引き続き本番が海外公演とだぶってしまい生徒達だけの公演となってしまう。ほんとドゥーワンの皆さん御免なさいね。
夜パリ行きの準備に係り夜中の3時頃就寝。


18日

約2時間の睡眠をとった後午前5時起床、いつものMKが定刻5分前に迎えに来る。土曜日と言う事もあって人人人!移動は絶対平日に限るのである。南ゲートからの出国ですが、あまりにも人が多いので北ゲートまで回って出国する。
今回は初めてのルフトハンザ航空である。
ドイツ人はでかいのでシートもでかいだろうとの予想はズバリはずれて、こじんまりとした地味な感じのシート。シートモニターもなく凄くオーソドックス、でもクオリティーはしっかりしたものというイメージ、んードイツ車のイメージと言ってもいいかもね

フランクフルトで入国後、パリへ。
ドゴール空港でのターミナルがいつもと(JAL、ANA、エアーフランス、大韓航空など)違う場所であったのを、私は全く気にも留めてなかったので随分迷ってしまった。 やっとの事でリムジンバスを見つけRER(列車)乗り場まで行き、RERでレアル~ブリシュマリーまで行く。そこからタクシーでホテルまでと思ったものの凄い田舎で郊外の為、駅前だというのにも関わらずタクシーが一台もない、来そうにもないので、仕方なく乗り合いバスに乗込みホテルへ到着。

ふー!さて小腹がすいたので何かを食べようと思っても、ここは前回宿泊したあの、ディズニーランドへ車で向かう家族連れの為にあるようなハイウエイ沿いにあるモーターホテルである。ほとんど何もないのである。強いて上げれば、ハイウエイの向こう側にクイック(マックの様なフランス版ハンバーガーショップ)とビュッフェ式のタイ料理レストラン。そして週末はカラオケ大会でにぎやかな、街の公民館の役割を果たすチャイニーズレストランの3つだけである。勇気を振り絞り街の公民館レストランへ突入。案の定そこは歌えや踊れやの酒池肉林(言い過ぎかな?でもOK)状態、私は隅っこの1人がけ席に追いやられ、一人ご飯なしカレーを食し。一目散に退散する。
松本からのメールも気づかずに、いつのまにか就寝。
*松本芽紅見は15日から入って一足先にリハーサルを進行している状況である。


19日(日曜)雨ダイアリー画像

完全にジェットラグペースである。一旦3時頃目を覚ますも8時頃に起床し朝食を取りに行き、そこで松メグと再会。松メグの頑張りにより、今日でこのホテルともお別れでパリ市内のプティホテルへ移動「やったね松メグ」バス、メトロと乗り継ぎホテルへ到着。リパブリックの近く。一つ星だけど雰囲気の良い静かなところである、大満足。
それからアンジェラ&ラファエロ&デニスと待ち合わせて、レアルあたりのレストランでランチを楽しむ。お腹も満足し、さーリハーサルへ!がんばるぞー!!!
床はコンクリート、いつもの様にプロジェクターの映像の中でのダンスの為、疲労度大。ジェットラグも加わり、途中から私は仏陀になる。
リハーサル終了。
その時にアスカからメールが入る。(マルセイユのダンス学校のオーディションの為、渡仏している15歳のバレエダンサー、私の娘ぐらいの感覚である)「パリにいるのだけど、ここは何処か分からない、一人で外へ出ては危険だと宿の人が言う」という事でパリでご飯でもしようか、という計画も水の泡「もっと大人になってからねー、明日無事帰りなさいよー」と言って日本での再会を約束する。


20日(月曜)雨ダイアリー画像

12:30からリハーサル
ウオーミングアップ後、昼食。
アートセンターからの提供でレストランでのランチ付リハーサルである。
アートセンターのプロデューサー・ジェロームと再会。(右写真)
彼の提案で1公演が2公演へと変更。(狭い場所であると言う事と予約が思ったより多いと言う事が主な理由)音とのコンビネーション、グラッフィックとのタイミングを主に繰り返しリハーサルする。
以前創った大まかな流れはそのままであるが、客席を後ろと前から見られる2面舞台にしたので動きの方向をチェックしながら変更する。

18:30終了。床がコンクリートである事と終始プロジェクターの光の中での動きなので相当にハードなリハーサルである。19:30、メトロが途中不通(ライン)になり、仕方なく歩いて帰る。トホホ
ホテルのロビーでプロジェクトアシスタントのアンソフィーと再会。INVOICEの事、領収書の事など事務的な用事と談笑を交わしお別れする。

20:00、パリ在住のダンサー兼ライター兼ビジネスウーマンの川北さんと再会。ホテルまでわざわざ出向いてもらって、そこから歩いて10分ぐらいのレストランで食事をする。
いつもの元気良い口調に載せられ、私も元気になる。航空会社の事、パリの日本人女性ダンサーの事、ダンスAIXとプレルジョカージュと政治とのしがらみの事、パリのフラットの事、フランスの地方の事、私の蛸の事(食いつき度・大)、話は尽きず気がつくと23:00を過ぎておりました。


21日(火曜)パリは今日も雨だった。

12:30ウオームアップ
ランチ後(プレ、ジャガイモ、ソースがけ&レモンタルト&カフェ)リハーサル開始。
エンディングの音のタイミング・前半部分の音量とタイミング・動きのクオリティーの修正などなど、今日もあっと言う間に18:00を過ぎていた。
今使用しているスタジオ兼パフォーマンススペースは、まだ同時進行中の工事中、壁塗りをしてもらう為に我らは退散。

夜20:00過ぎ、松メグと二人迷ってしまい「迎えに来てー」の電話後、パリ在住のマミコと再会。(パスカルというダンサーと結婚して、パリで活動している京都出身のダンサーである)前日の川北さんにも負けず劣らず、すっごいパワーのあるユニークな人である。話を聞いているだけでも面白い、餅つきで例えるなら、松メグと私は二人で餅を手で裏返している役割かなー。兎に角楽しい時間を過ごす。12:00を過ぎてしまい終電の心配をしつつメトロへ向かう。ホテルの都合上松メグは1人、アンジェラのフラットへと宿を求めて行く。


22日(水曜)今にも雨が降り出しそうな大曇り。

自分の衣装を探しにレアルあたりに出向く。何回も行っている、マレ地区にあるMUJIを探し歩くも1時間かけても到達出来ず、結局あきらめてレアルの中にあるMUJIへ。
いつもは何気なく見つけていたのに、狙っていく事が出来ずショック!ついでに後から見たH&Mの方が3分の1ぐらい安くサイズもあったので2重にショック!!!ジュシ ファチゲー!サイズに少々難ありですが、とりあえず購入後、昨日のマミコの夫のパスカルがプレゼンテーションをするというので見に行く。
場所は郊外にあり、中に稽古場と客席付の劇場を完備している町のアートセンターである。なんとこちらの小学校は水曜日と日曜日が休みらしく、ダンスを習っている子供(小学校低学年)とその親が多数観に来ておりました。
15分の作品が2つ。

1つ目 パスカル&マリーのデュオ
2つ目 マリー&エミリーのデュオ

両作品とも動きのクオリティーには相当こだわっており、そのこだわりが自分達の身体にも十分馴染んでおり、見ていて気持ちが良かった。
柔と剛と間を意識したもの…かな。
「コンセプチュアルだけー」みたいな作品が増えてきている昨今、彼にはこの路線で頑張ってもらいたいと切に思いました。
私は好きなぶるいの動きのクオリティーです。
強いて強いて入れ歯、彼は普段から生真面目なので作品自体も凄く生真面目なものになっており、もう少しだけでも息が抜けたらなー。もしくは痛いほどにまじめに深く入って、見るものの胸倉つかんで欲しいなー。(選曲の影響も大きいかな)

17:00 リハーサル会場へ出向くも今日は昼からの工事がはかどってないので、少々待たされてリハーサル開始。途中いつものレストランでディナーを頂く。
あやふやな部分の動きのチェック・音とグラフィックと動きの繋ぎ目のコンビネーションのチェックなどなど。
気がつくと22:00を過ぎている。


23日(木曜)又も雨

冬のパリは感傷旅行には持って来いですよー。くすんだ白の世界、高く古い建造物が毎日の様に雨に濡れているので、街が泣いているようです。
失恋及び人生を嘆いてる方、ここに来てどん底まで落ちて下さい、そうすればもう前を見るしかありませんから。
私達にとってパリは、日本にいる時みたいに不規則な忙しい生活リズムではなく、12時過ぎには寝て、朝8時過ぎには起きて朝食を摂り、仕事に出てちゃんと昼食を摂ってディナーを楽しむ、と言うとても規則正しい生活をする場であります。身体もシャキーン!
18時過ぎリハーサル終了後、松メグと20:30からのミシェル・ケレメニスのダンス公演をシテ・ユニバーシティーへ見に行く。
受付でマリー(カンパニーマネージャー)、ナタリー(同左)、ミシェルと久し振りの再会。

他のお客さんが驚くほどの抱擁とキスの嵐!!マルセイユ気質というか南の気質というか(日本でも実家のある高知ではそんな感じなので、こちらも同じなのかな)と。ちなみに実家ではキスも抱擁もしませんが…あしからず。
久し振りにミシェルの作品を外から見る(いつもは出演していた方なので)。
ダンサーも素晴らしく、動きもいつもの絶妙なタイミングと動きの連携のしなやかさなども素晴らしい。がしかし今回の音楽、全部オリジナルらしいのですが、現代音楽風な曲で占められており全体的に重く作品自体も単調な感じがしてしまった、どう考えてみても曲の影響度大だったと思います。少々しんどかったなー。

終了後、マリーには松メグから正直に今の感想を述べてもらう。
ミシェルには2年前に借りていた美輪明宏のベストCD(ガイズで使用したもの)を手渡しながら、私はこの美輪の方が好きだと言い間接的に表現する。
急に変更したホテルの為、一昨日の松メグと同じく今日は二人でアンラファのモダンなフラットでお世話になる。半地下と半二階がワンフロアーで渾然一体となったコンクリート打ちっぱなしのまるで安藤忠雄建築のような部屋である。家賃も相当するらしい。


24日(金曜)曇りダイアリー画像

皆(写真左からラファエロ、アンジェラ、ゆか、ジェローム、松メグ、デニス)で11時にスタジオ入る。
15:30に財団のクレールにプレゼンする為、リハーサル開始。
16:30には場所を開けなければいけない為、終了。
クレールは大変難しく厳しい人ですが、「大変美しかった」とお褒めのお言葉を日本語で頂く。
さあフェスティバルの開始である。
ぼちぼちとお客さんも入ってきており、我々も客と一緒にビデオアートを楽しむ。
ダンスフェスの方ではマチルド・モニエとフィリップ?(ポップ歌手)とのコラボレーション作品が上演されていた。(ソールドアウト)
ここでもマリーと出会い談笑。


25日(土曜)曇り 本番日

ダイアリー画像ダイアリー画像

フェスティバルが開始されているので、我々のスタジオも時間によって別のプログラムが開催されている為、16:00ぐらいに会場に集合。それでも18:30以降でないとパフォーマンス会場は開かないので、ビデオアートのエキシビジョンを楽しむ。世界中から集められたクオリティーの高い作品ばかりで、松メグの電話で呼び出されるまで‘ずどーん’と見入ってしまっておりましたよ、あぶないあぶない!
一応の身体慣らし程度に軽く動く。すみこ、ファビエンヌ、ファブリス、アンソフィー、カタリス(プロディースカンパニー)の面々と再会。

20:00あっという間に本番突入。(約50分の作品)
お客さんフルの状態の為、入り口からお客さんをかいくぐり舞台へ。
ほんと目と鼻の先にかぶりつきで両面から観られている為、少々力み気味だったかなー!途中少々息が上がりかけてしまった。反省!!
最後に低音部分のスピーカーにトラブル発生したが、音楽のデニスがうまくリカバーしておりました。まあ無難に無事1回目の本番終了。
はるみさん(バレエの先生兼料理人)、マミコ(先程の)、アーノルド(長い友人グッドダンサー)、パトリス(元ダンスXのプロデューサー)と再会。皆素直に喜んでくれておりました。
次の本番までの間、出演者皆でネットTVの取材を受ける。

22:00 休むまもなく2回目の本番へ突入。(過酷な条件はもう随分なれているつもりでしたが、2人だけで50分出ずっぱりの上、床がコンクリート、結局休みなしの本番2回は相当なもんですわー)
もうばてばての時に限って意外と力が抜けて良かったよ、みたいなことになるのですが、そのとおり、松メグ同様、意外と余裕持ててやれましたがなこれが。

終了後、YOSHI君(パリで引っ張りだこのトレビアーンダンサー)、オリボー(ペリギュー公演の時の協力な助っ人)、ななみさん(その彼氏兼舞踏ダンサー)、今たまたま文化庁の派遣できているマイミストのいいむろなおきさんと再会。1回目同様、皆素直に喜んでくれておりました。
他・勿論全然知らないフランス人からも喜びのメッセージを頂く。
パレドトーキョー関係、ダブリン関係、の人々。
その後もコンピューターミュージックのライブが続々と始まる(メンバーのラファエロ&デニスも続いて出演)気がつくと午前1:30を過ぎておりました。パリ郊外の為もうタクシーしかなく、フェス持ちでホテルまでタクシーで送ってもらう。
午前3:00就寝。


26日(日曜)曇り

やっと来た待ちに待った休日もお店も休日の為皆休日♪ヒップホップ風でどうぞ。
昼すぎから、YOSHI君と松メグの3人でパリをブラブラ!
前回も連れて行ってくれたマレ地区にある、うまいフレンチを食わす安いカフェレストランへ、今日の定食を頂く。そしてベルギーのうまそうなパンを置いているこれまたカフェレストランでお茶。それから予定の終えた、アンジェラ、ラファエロ、デニス、ゆか(ジェロームのアシスタント)、エルベ(他のミュージシャン)とベルビルで落ち合い。巨大チャイニューズレストランへ最後の晩餐。

今回も本当に大変だったけど、「もういや、二度としたくない!」てな風に一度も思わないのは楽しんでいる証拠でしょ。
アン&ラファはサンパウロで、デニスはダブリンで、我々は日本で、それぞれの国でのこの公演の再演を誓いお別れする。他にもフランスのフェスで…。まだ未定ですが。

*いつもに増してハードな日々。来仏したその翌日から休まず7日間ぶっ通しのリハーサルと本番!身体も壊さずよくやりましたよん。
昨年の9月から休み無く毎月なんらかの公演が続いておりますが、まだまだ続きます。3月にも一本、クラウディアの発表会で松メグとデュオ。そして生徒への振付。4月は若手ビジュアリストの作品に出演。それから何十年か振りのミュージカルの振付(プロのカンパニーでミクルミュージカル劇団)、他さきらでのワークショップ、京都国際ワークショップフェスティバル、ロクソドンタ企画「ダンスの時間」とスペシャルインプロ公演、ダンスポイント公演、などなど。休める時には休んで、まだまだ走り続ける所存でございます。これからも、この身体は衰える一方ですが、東洋の武道の達人のような、年取っても柔軟で強い身体を目指しながら変な事をやっていきます故、今後とも宜しくお願いします。

2006年2月28日 ヤザキタケシ

News