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TourDiary -2004-

第4回ソウル国際クロスオーバー即興ダンスフェスティバル

ダイアリー画像4月18日 日曜 晴れ

朝9:40のフライトの為、5:35分迎えのMKシャトル便到着。前の晩早起きしないといけないというプレッシャーの為3時くらいまで寝られず。

11時40分ほぼ定刻にソウルに到着。空港で名古屋から来た友人(Mrオクダ)と合流、彼とは89年にニューヨークで出会って以来の友人である。たまたまオフの為ソウルへ私のスケジュールに合して来たのです。迎えのジーヒー(学生のお手伝い)ちゃんとバスでソウル市内へ向かう。途中もう一人のジーヒー(イベントスタッフ兼ダンサー)ちゃんと合流しビワンホテル到着(三ツ星)。御腹もすいたので、早速4人でインサドンへ行き昼飯を皆で分け合って食らう。(ビビンバ・プルコギ定食・冷麺・魚)その後、2人は仕事の為、別れてMrオクダと2人で地下鉄にのり東大門で19時の今日の公演観賞の時間までぷらぷら。

17時半劇場でコーディネーターのソさんと対面。

公演は1部と2部に分かれており、1部は韓国のダンサ?7名と生音楽によるインプロ約50分。ぶったまげである、今までインプロの公演を見て楽しめた事なかったのに、これは十分楽しめました。とにかくダンサーがすごい。今までバレエやモダンを真剣にやってきた上でコンテンポラリーを始め、自分の動きをすでに持っているダンサー達ばかり、動きの柔軟性・ばね・ハプニングにも対応出来る精神的な柔軟性も兼ね備えている。それと見やすく楽しめた原因は作品として構成してあったからだと思います。クッション・シャボン玉などをポイントになるところには仕掛けがしてあり、厭きさせない見せる為の工夫をしているからです。そういう観点からいくとまったくインプロではないので、ハードなインプロ鑑賞者には受け入れられないかも分かりませんが、私は楽しかった。2つ目のインプロはこれも韓国のダンサーで行われたもので、舞台一面片手に載るほどの植木を敷き詰め、その中で、感じた事、想った事、閃いた事をインプロにするというもの、いわばハード鑑賞者向け?えんえん植木をお互いぶつけあったりとか客に渡したりとか思いつく事を片っ端からやっていき、途中少しだけ踊りのような事をしたり、とにかく意識は植木以外のどこにも向かわず植木に偏りすぎていて何を見ればいいのか解からなくなってしまい、途中から少ししんどくなりました。それでも特別なエナジーをもらい元気が出て来たので、午前1時ぐらいまで、Mrオクダと南大門とミョンドンと東大門へ繰り出し肉をたらふく食らう。


4月19日 月曜日 曇り

午後1時30ごろから軽く21日のソロの為の打ち合わせ。ほとんど何も考えて来てなったので、その時に音と照明もインプロでやって貰う事に決定。16時ごろ今日のインプロジャムの面々が出揃う。アメリカ人(1)・韓国人(5)・私・アメリカ人ミュージシャン(2)計9人。韓国のダンサーの中でアムステルダムから2人・パリから1人。コンタクトという事でしたが、皆そんなに普段からやっているという感じではなく、まっ!私でもそこそこいけてたかな。今回の公演にコンセプトはまったくなし、強いてあげれば舞台奥上段に60分をきざむデジタル時計が設置されていて、観客から時間の経過が分かる様にしていることぐらいです。まずつらいのは、お互いのダンサーが会って身体を探りあう時間が当日数十分しかないと言う事。おおまかにでも全体の流れのコンセプトも無く、60分続けなければいけない事。裏返せば我々ダンサーにとっては、いい意味大変過酷な試練である。以前大阪のトリイホールで岩下(山海塾)さんと1時間インプロさせていただいた時は、おおまかなりにもルールを設定してましたので、4面舞台ではありましたが、まだやりやすかった。角(兵庫在住モダンダンスの大御所)さんの企画、ソロで1時間やったときは舞台装置を設置しており、それで色々遊んでいるうちに時間が流れていった記憶があります。伊藤キムさんとやった時は、本番数日前に一度インプロして、そこからシーンの断片を拾い集めて全体の流れを構成しました。それともう一つ大変だったのは男性が私ともう一人しかいなかったことです。これはやり終えてから感じた事ですが、こういった場での男性の存在は大きく感じられるものらしいです。勿論女性どうしのインプロも大変面白いのですが、クオリティーにあまり変化がなくなってしまうのかな?外から客観的に見ていないのではっきり言えませんが、見ている人の意見ではそういう風に見えたようです。そんなに動かなければいいのに、私の中で「これはコンタクトインプロジャムで舞踏家以外のダンサーの中で選択されたので・・・」とか心の片隅に残っていたのでしょう。終了後、性も紺も尽き果ててしまいました。そさんとそさんの友人のコレオグラファーキムさんとタッカルビを食す。その後Mrオクダの後をおいホテル近くのサウナ(800円)に直行。


4月20日 火曜日 曇り

昼からオクダ氏とインサドンとトンデモンに行く、トンデモンでオクダ氏の薦めでピンクのジャージ(下)を購入。5時頃劇場入りオクダ氏は名古屋へ帰国、今日はアーティストごとに10分間のインプロリレーである。私は5番目、昨日同様デジタル時計のカウントダウンによる設定。最初客席側からインサドンで買った、肩たたきで肩たたきながら登場、客席に向かって肩たたきを差し出しながら、「インサドン」というと反応(笑い)あり。ついでジャージを指差し、「トンデモン」と言うとまたまた反応あり、唐突に客席に座っているそさんに通訳を頼み、音響さんと照明さんに向かい話しかける。「これはインプロなので、音も照明もインプロで対決しましょう」という様な事を。そうすると客席から拍手喝采。もう私の場は出来てしまいました。約4分近くかかっていたので後は曲に乗って(又は逆らい)6分間踊りきる。どうしましょう大うけ致しました。じっくり良いものを見たかった人すいません。他はアメリカのクレアーさん以外は皆、海外帰りのコリアンダンサー。思いっきりコンセプトのある欧米風な作品が多かった。クレアーは全くの無音で空間を意識したマイム調なインプロをしていました。目を引いたのはプサンから来ているキムさんの動き、伝統舞踊もやっているような身体でありながらも極めて自然体、踊っている時の空間の感じ方が独特で、見ている以上に空間を感じさせてくれました。


4月21日 水曜日 晴れ

午前7時45分集合し、今年新しく出来た新幹線(フランスTGV使用)に乗り約3時間かけてプサンに向かう。私だけ休み無く、ワークショップに突入。20人の予約があったにも関わらず、平日の昼間と、山の上の公園の中にある劇場で、来にくいという事も関係しているのか5名だけのワークショップとなり大幅に内容を変更し、じっくり時間をかけて一つのクオリティーをすることにする。結果内容の濃いものになったと思う。一人今晩のインプロジャムのメンバーも受けていました。其の事もあり、彼女とのコンタクトはある意味エロティック(深い)なコンタクトが本番で出来た様に思います。ワークショップ見学者に東大で客員教授をしていたという評論家が来ており、私の動き全てにオリジナルな名前をつけて楽しんでおられたようです。(崖崩し・リモートコントロール・ラブゲームなど)

8時開演。設定はソウルと全く同じ。60分コンセプトなしのカウントダウン方式。

ここのメンバーはほとんど私と同世代で、大学で教えていたり、カンパニーの主催であったり、年季の入ったダンサー達で、客の中にその教え子がたくさん来ておりました。

ここでも男性が2人、ソウルの公演で私の目を引いたキムさん。彼とのセッションは思っていた通り、ある種の緊張感を持った心地のいい楽しいものでした。そして私にとっては2回目という事もあり初日以上に楽しめました。でもお客さんは集中力を必要とするので大変だったでしょう。がしかし女子高校生(出演者の生徒達)に大うけでありました。終了後サイン攻めにあう。打上で初のライスワイン(にごり酒の様な物)をいただく、しつこくなくさっぱりとしていて臭くなく味わいがある、初めての感覚であった。茶碗に4杯。あとアスパラガスの焼酎。こくがあり美味。ジャガイモ、魚、海鮮お好み焼きの様な物。「あー美味かった」とっ。


4月22日 木曜日 晴れ

プサンから関空へ、天候不慮の為1時間50分遅れてのフライト。

*そさんからの情報では、「韓国のダンサーは殆どが大学の舞踊科出身で、身体はきくが自由な発想に乏しいという事が問題」だそうです。それに動ける身体を持たない事には大学には入学不可らしい。韓国には舞踊科のある大学は50近くあり、その中でインプロのような事をやっているところは数える程しかない。そういう状況で国際的なインプロフェスを催す事は意義の在る事だと思う。それと、少しでもアーティストがアーティストとして社会の中で生きていける様にという強い思いから、全てのアートを統括した政治的な党を今年から設立したという事です。やる事がダイナミックで実行力があり、日本との差をどんどんつけられていきそうな気が致します。余談ですが、昨年ミシェルケレメニスの作品を踊りに来た時は、フランス大使館のお世話になっていたので、あまり韓国の人と関わっていませんでしたが、今回は直で韓国の人と関わっていたのですごく感じたのですが、女子は凄く積極的世話好きが多く、男にとっては良い奥さんになりそうだなー。男子は目上の人に凄く礼儀正しいなー。来年も行きたいなー。今度行く時は、もう一つのビッグなインターナショナルフェスに参加するかも・・・・よ。怒涛の如く過ぎ去った4泊5日のツアーどした。

2004/04/22
ヤザキタケシ

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