ヤザキタケシのつぶやき -ダンスと私-

私がダンス作品をつくる上で、テーマとして主軸においていることは、人が生きていくことの普遍性とは何か、を自らに問い続けていくことかもしれません。
人間は社会生活を送っていくうえで、様々な事柄にぶつかり悩みをかかえて生きています。しかし、ヒトは食事をし排泄し眠り性欲もあり、1種類のヒトという動物として生態系の中で生き死んでいくにすぎません。そう思った時、自分が囚われている悩みとは、この"今"という時代が創りだしている"価値感"に囚われているにすぎないのかもしれない、と思えるのです。だからこそ、この同時代を生きている人々と、その答えのない何か、を探す旅にでるような想いでダンス作品を創っていきたいと思っています。
ダンス画像ただここ最近年を重ねるにつれ思う事は、自分とは各々の魂を磨く為に生まれて来たのではないかという想いです。その為にも、一つの単純な動きに対しても心を込め、慎重になるのではなく大切にして行きたいと思うようなりました。
 
作品のテーマとして選ぶものは、リアリティを持って感じるその時の問題意識、あるいは、私の中にある潜在的なこだわりのある事柄を題材にしてきました。 初期の作品は、死に対する恐怖、生への欲求をとりあげた作品「不条理の天使」「レクイエム」等があります。また最近は歪んだ社会の状況が、如実に現れてくる社会現象が多くありますが、私自身がその「ある状況」を設定しその中にリアルを持って立つ事から、作品を創りだす事に興味を持っています。 そこから浮き上がってくる「何か」と出会うために…。 「振り」をするのではなく、そのものに「なる」ダンスを。日本ではコンテンポラリー・ダンスを観る為に劇場に足を運ぶ観客は、まだまだ少ない状況です。ダンスというものが、「ダンス」という枠の中だけで語られるものではなく、 社会の中で必要なひとつの舞台芸術となるよう、私の作品を通じてひとりでも多くの人々に出会う機会を得られることを願い、作品を創っていきたいと思っています。

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